中原悌二郎賞に青木野枝さん 初の女性受賞者、水を表現 

「第40回中原悌二郎賞」を受賞した青木野枝さん(撮影:小田川悠 courtesy of Hashimoto Art Office)

 北海道旭川市は21日、同市ゆかりの彫刻家にちなみ、国内の優れた彫刻や立体作品を表彰する「第40回中原悌二郎賞」に、埼玉県飯能市の彫刻家青木野枝さん(58)の「原形質/2015」を選んだと発表した。1970年に賞が創設されて以来、女性の受賞は初めて。

 今回の作品は水の循環がテーマで、高さ2・1メートル、縦横それぞれ1・7メートル。地面に降った雨が、水蒸気となって空に上る様子を表現した。

 鉄板を溶断、溶接して彫刻を作り上げるのが青木さんの作風だが、今回は石こうも用いており、「優れた空間構成に新たな素材を巧みに取り入れ、彫刻の存在感が増した」と評価された。


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