論説

回遊性向上へ拠点増を 道の駅、木更津に県内28番目

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 県内28番目となる「道の駅」を木更津市が整備している。売り場や運営で「ご当地らしさ」を演出し、新風を巻き起こしてほしい。ドライバーの憩いの場は今や、買い物を楽しめるエンターテインメント施設として観光の目的地にもなっている。地域活性化に役立つことから、“空白地帯”へのさらなる新顔登場にも期待したい。

 道の駅は休憩、情報発信、地域連携の3機能を併せ持つ。長距離運転が増える中、一般道路から自由に立ち寄れる「たまり空間」として1993年に誕生した。2016年10月現在、全国に1107カ所ある。県内は首都圏では多い方だが、北海道(117カ所)や岐阜県(55カ所)などには及ばない。

 木更津市が整備するのは「道の駅木更津うまくたの里」。同市内初の道の駅で、国交省での登録を経て今秋の開業を目指す。国道410号沿いに位置し、予定では近くで採れるブルーベリーなどの特産物を売り出す。市は「農業体験にも誘導できる。中山間地の振興を図る拠点にしたい」と意気込む。

 こうした動きを既存施設は歓迎。県内最大級の緑花木市場と一体整備された東金市の「道の駅みのりの郷東金」は「タッグを組んで一緒に千葉を盛り上げていけたら」と話す。背景には地域色を目当てにした「道の駅巡り」が人気を集めていることがある。同所は「週末は他県ナンバーの車が半分を占める」といい、新たな仲間は相乗効果をもたらすとの見方だ。

 既存施設の課題は、お客をいかに飽きさせないか。同所は植木販売などに加え、イベントにも注力。先月には「道の駅ちばらきフェア」を初企画した。利根川を挟んだ千葉と茨城の10施設が人気の品を持ち寄り盛況だった。「今後も常に楽しめる機会を提供したい」と話す。

 道の駅を巡っては市内にまだない勝浦市も動きをみせる。計画される国道バイパス沿いで構想しており、市は整備手法を見極めるための調査費を新年度当初予算案に計上した。雇用創出や経済効果を期待する。

 道の駅は、地域の魅力を詰め込んだショーウインドーだ。拠点をつないでいけば、観光客の回遊性アップにつなげることも可能だ。半島の本県が抱える袋小路問題の解消にもなるに違いない。