論説

千葉の未来、考える機会に 知事選、論戦が本格化

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 9日告示された知事選は本格的な論戦が始まった。本県が抱えるさまざまな課題について考える良い機会だ。次代のリーダーを目指す候補者たちはどんな解決策を提示するか、そこに実現性はあるのか。26日の投開票日に向け、各地で繰り広げられる訴えを注視したい。

 立候補したのは、3選を目指す現職の森田健作氏(67)と、前浦安市長の松崎秀樹氏(67)、元高校教諭の角谷信一氏(62)、元会社員の竹浪永和氏(42)の3新人。選挙戦最大の争点は森田県政2期8年の評価だろう。

 本紙連載『県政の課題』でも取り上げたように、3年後に迫った東京五輪・パラリンピックでは本県経済の活性化策はもちろん、“五輪後”も見据えた準備が必要。待機児童問題や医師・看護師不足の対策も待ったなし。本県の財産である成田空港の機能強化へ県の積極的な関与を求める声も聞かれる。いずれも、県民生活に直結するテーマだ。

 一方、今回の知事選はその対決の構図から「県と市町村の関係」もひとつのテーマとなりそう。本紙取材でも県民からは「地域間格差」を指摘する声が多い。県の役割とは、その権限とは何か。候補者たちは投開票日までの論戦を通じてぜひ浮かび上がらせてほしい。

 毎回、投票率が低いことで知られる本県知事選。前回(2013年)も31・96%と低迷した。そんな傾向に歯止めがかかるきっかけとなるだろうか。いわゆる「18歳選挙権」が知事選としては今回初めて適用される。

 本紙は、投票権を得た県内各地の高校生の願いを広く紹介した。大人が思う以上に、自分自身や、生まれ育った千葉の将来を見つめている姿に驚いた読者もいるだろう。

 県選挙管理委員会は投開票日に向けて、従来よりきめ細かい啓発事業を展開する。若者が集まる場所で、錯視効果のある「3Dアート」フォトスポットを設けたり、不特定の人が音楽に合わせて踊り出す「フラッシュモブ」を実施、SNSなどでの拡散を目指すという。

 効果は未知数。肝心なのはどう投票行動へとつなげていくかだ。昨年夏の参院選の教訓などを踏まえた啓発となるよう、関係機関には一層の知恵と工夫が求められる。