論説

ガイドライン、早急に策定を 部活休養「設定なし」16%

  • 0
  • LINEで送る

 スポーツ庁が本年度初めて実施した中学校の「部活動休養日」の全国調査によると、本県公立校で休養日を「決まりとして設けていない」学校は16・1%(全国公立平均は22・0%)に上ることが明らかになった。「運動部活動は、子どもたちの心身の成長にさまざまな役割を果たしている」(県教委)ことはもちろんだが、行き過ぎた練習は肩や肘の故障など弊害をもたらしかねない。顧問となる教員の負担軽減も課題となっており、部活改革を求める声が高まっている。同庁と文部科学省は、休養日の設定などを盛り込んだ部活動の在り方のガイドライン策定を検討しているが、早急に取りまとめ周知すべきだ。

 調査結果によると、本県で部活休養日を決まりとして「週1日」設けている学校は76・2%(全国公立平均55・6%)で、「週2日」は5・3%(同14・0%)、「週3日以上」は皆無(同2・0%)だった。また土日の休養日設定が無い学校は51・4%(同42・4%)と半数を超えた。県内の1週間の部活動時間は男子が18時間18分、女子が19時間3分で、いずれも全国に比べ約2割長かった。

 土日を問わずほぼ連日、早朝・放課後に練習を重ね、下校後は疲労が蓄積し家庭で学習する気力を失ってしまう子もいるだろう。文武両道の観点から、少なくても土日いずれかに休養日を設定し、さらに平日もノー部活デーを積極的に設け、生徒をリフレッシュさせるべきだ。

 各教委や学校長は、ほぼ“強制的”に顧問を担当させられる教員の負担軽減策も模索してほしい。日々の学習指導に加え、部活では夕方や土日・祝日の時間を割かれ、教員は心身ともに疲弊している。文科省は公立中学校教員に支給する「部活動手当」を来年度から2割増額する方針を固めた。待遇改善などで、過重労働を強いられる教員の負担感を緩和していくべきだ。

 一方、顧問となる教員の「指導力不足」を指摘する声も少なくない。鈴木大地同庁長官は「(競技の)専門知識や経験、教える意欲もない教員が部活動を担当するのは生徒が気の毒」として、民間の活用に前向き。運動部指導の質向上と外部人材の活用を狙いに、自民党スポーツ立国調査会が検討を開始した「スポーツ指導者の国家資格制度創設」。この実現にも期待したい。