論説

成田空港核に広域連携を 地方創生へオール千葉観光

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 今年の訪日外国人は10月末で2011万人を数え、年間2400万人と予測される。日本は空か海からの入国しかなく、空の玄関・成田空港を有する優位性を生かした「オール千葉の観光」を官民一体で本気になって行い、地域活性化から地方創生を推し進めたい。

 成田空港は、海外107、国内17の計124都市と結ぶ。LCC(格安航空)も就航し、年間発着30万回。国際線旅客数は国内の約35%を占めトップで、名実ともに日本の表玄関。1日3万5千人以上、年間1290万人以上の外国人客が利用している。都道府県別の外国人訪問率も東京都19・9%に次ぎ、千葉は17・1%で2位(いずれも2015年観光庁ほか資料)。それでも首都圏を中心にした移動が多いため、成田ワンストップや、ツアー最終日宿泊のラスト泊ストップとすることで、県内へ波及させたい。

 地域観光の成功例のキーワードは、歴史、和文化、体験、遊び、食(グルメ)など各地の“特性”を生かしている。具体的には、城郭や酒蔵、寺社仏閣巡り、農家宿泊の田舎暮らし体験、自転車ツーリズム、祭り…と多彩な資源がある。

 海外では、千葉という観光イメージが低いのが課題。国交省が関東地方を「アラウンド東京」と位置づけるように、東京ブランドといった断トツの知名度とは比較にならない。北関東、都内名所、富士山といった広域プランを組んでも、県内ではディズニーリゾートなど『点』で終わってしまう。

 具体案としては、空港ワンストップなら乗り継ぎ客も利用できる近くの成田山新勝寺など周辺。参道のオープンカフェや夜間ライトアップとする構想の実現を図ってほしい。

 ツアーのラスト宿泊なら魅力をアピールした『線から面』のプランが組める。北総など4市の日本遺産巡りやユネスコ登録となった佐原の山車、東総の発酵文化やジオパーク、南総の花と海レジャーといった県内各ゾーンと成田空港が連携した企画を打ち出してほしい。

 20年東京五輪で訪日外国人は4千万人、30年に6千万人に増大するといわれる。成田空港の機能強化と併せ、空港の優位性を生かした県内の広域的な観光の取り組みは必要。官民一体のアイデアが成否を決める。