インスリン中止指示、二審も有罪 小2男児が衰弱死

 「治療」と称して1型糖尿病を患う小学2年の男児へのインスリン投与をやめるよう両親に指示し、衰弱死させたとして殺人罪に問われた近藤弘治被告(63)の控訴審判決で、東京高裁は26日、懲役14年6月の一審判決を支持し、被告の控訴を棄却した。

 弁護側は「インスリンを定期的に投与しなければ死亡する危険があるとは認識していなかった」と主張。合田悦三裁判長は「母親は、投与を続けなければ生きられないと被告に伝えたと証言している。未必の殺意を認めた一審の判断に誤りはない」と述べた。

 両親は保護責任者遺棄致死容疑で書類送検され、起訴猶予処分となっている。


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