アジア、生態系の恩恵に危機 自然破壊深刻と科学者組織が報告

多くの魚を育むインドネシアのサンゴ礁(Ethan Daniels氏/Shutterstock.com提供)

 アジア太平洋地域では経済成長に伴い深刻な生態系の破壊が起きており、食料の供給など人々が生態系から受けている恵みにも悪影響が生じる恐れがあるとの評価報告書を、国連の科学者組織が23日、発表した。

 地域内で45億人が生態系に支えられて暮らすが、30年後には乱獲で漁業資源が枯渇する恐れがあるなど状況は危機的で、各国政府に保全策の強化を求めている。

 報告書をまとめたのは「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」。食料や水の供給、防災といった生態系の恩恵を評価し、各国の政策に生かすよう促している。


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