弥生土器に建物5棟の絵、大阪 豊作願う稲倉か

5棟の切り妻屋根の高床建物が描かれた、弥生時代中期後半の土器片(大阪府茨木市教育委提供)

 大阪府茨木市の中河原遺跡で出土した弥生時代中期後半(約2千年前)の土器片に5棟の切り妻屋根の高床建物が描かれていたことが分かり、市教育委員会が23日発表した。切り妻屋根の建物だけが描かれており、豊作を祈る祭りが行われた稲倉だった可能性があるという。

 辰巳和弘元同志社大教授(古代学)は「棟の反り、高い床などに誇張した表現が見られる。稲もみを入れた土器を切り妻の建物に納め、稲魂を宿す祭りの場面を描いたものではないか」と話している。

 弥生時代中期後半は、近畿では巨大神殿で知られる池上曽根遺跡(大阪府)など集落が発達した時期。


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