環境省、前例なき除染記録後世に 事業誌を作成

23日、環境省が公表した除染事業誌

 環境省は23日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染の制度や工法、効果、教訓などをまとめた「除染事業誌」を公表した。生活圏で大規模に実施した除染は「世界的にも前例のない」事業だとして、経験や知見を記録として後世に残す。英訳し国際社会に発信する。

 約3兆円の費用と延べ3千万人以上の作業員を投入した除染事業を、五つの期間に分けて記載。表層近くの土に吸着しやすい放射性セシウムの特徴を踏まえ、手探りで確立してきた技術や工法を写真付きで説明した。

 事業誌の編集には有識者や建設会社の社員が参加。原子力規制委員会の田中俊一前委員長や事故避難者のコラムも掲載した。


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