冬の味覚、越前ガニ皇室へ 福井で釜ゆで、92回目 

 福井県坂井市の魚問屋で23日、県特産の冬の味覚「越前ガニ」を、天皇、皇后両陛下や皇族に贈るため釜ゆでにする作業が行われた。県職員が24日に皇室へ届ける。1922年に始まり、戦時中などを除いて続く恒例行事で、今年で92回目。

 21日午後に三国港で水揚げされた雄のズワイガニから、身が詰まった重さ1・3キロ前後の15匹を厳選した。白衣にマスク姿の職人が、約30分かけ鮮やかな朱色にゆで上げた後、脚を丁寧に整えて箱に詰めた。

 担当した「やまに水産」の山野修一社長(80)は「スタイルがいい最高のものを用意した」と話した。


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