ゲノム編集、作業部会が報告書 実施前に研究機関と国の審査を 

 国の生命倫理専門調査会の作業部会は21日、遺伝子を自在に改変できる「ゲノム編集」技術を、人の受精卵に使う基礎研究について、実施前に研究機関の倫理委員会と国による2段階の審査を受けるべきだとする報告書を大筋で取りまとめた。

 ゲノム編集を使って受精卵の遺伝子を改変すると、世代を超えて影響が及ぶ恐れがある。まずは生殖補助医療に関わる基礎研究の指針を作るのが望ましいとした。改変した受精卵を人の体内に戻して子を得る医療応用は「現時点では容認できない」とした。

 研究者が違反しないよう厳格な法規制を求める意見もあり、さらに親部会に当たる専門調査会で議論する。


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