衆院選、欧米は祝意、中国けん制 経済、北朝鮮、改憲に注目 

 衆院選での自民党勝利について、欧米首脳が23日までに経済や北朝鮮問題での協力への期待感から祝意を伝えた一方、中国当局者は改憲勢力の伸長を受け、9条改正に向けた動きをけん制した。

 メイ英首相も23日の安倍晋三首相との電話会談で「引き続き協力することを楽しみにしている」と祝意を伝え、北朝鮮への圧力強化に向け緊密に連携する方針で一致した。

 ドイツのメルケル首相は北朝鮮情勢を念頭に「日本はアジアの重要なパートナーだ」と強調。欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長は日本との協力継続を表明した上で、経済連携協定(EPA)の年内最終合意に期待感を示した。

 トランプ米大統領は安倍氏との電話会談で祝意を伝達。核実験強行や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対応を巡り日米、日米韓で引き続き緊密に連携し、北朝鮮への圧力を高める方針を確認した。

 中国外務省の耿爽副報道局長は23日の記者会見で、改憲勢力が国会発議に必要な衆院3分の2の議席を確保したことに関し「日本が平和発展の道を引き続き歩むことを望む」と述べ、戦争放棄などを定めた9条改正の動きをけん制。「中身のある行動を取り、両国関係を改善させることを望む」と強調した。(共同)


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