元京大学長の沢田敏男氏が死去 農業用ダム研究の第一人者 

死去した沢田敏男氏

 農業用ダム研究の第一人者で、元京都大学長の沢田敏男(さわだ・としお)氏が18日午後0時30分、心不全のため京都市の病院で死去した。98歳。三重県出身。

 岩石を積み上げる技法にコンクリートを使う方法を組み合わせた複合ダムの設計法を考案、農業用ダムの耐震性を向上させた。この方法を用いて設計された浪岡ダム(青森県)が1983年の日本海中部地震に耐えたことなどが高く評価された。

 全国各地でダムなど農業水利施設の建設事業に携わった。世界の農業の発展や食料生産性の向上に貢献した。

 59年に京大農学部教授になり、79年から6年間、京大学長。


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