AIで創薬向け細胞製作 産総研と武田子会社開発へ 

実験作業ロボット「まほろ」。AIと組み合わせ、細胞の自動培養を目指す=9月29日、東京都江東区の産業技術総合研究所臨海副都心センター

 人工知能(AI)とロボットを組み合わせ、薬の開発に使う質の良い細胞を自動で作る取り組みを、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と武田薬品工業の子会社が始めることが14日、分かった。細胞培養を担う熟練の技術者の人材不足を補うと期待され、年内に共同で技術開発に着手する。2024年度に実用化し、製薬会社向けの培養事業の展開を目指す。

 産総研によると、抗がん剤の効果を調べるがん細胞や、再生医療で患者に移植する細胞など、創薬や研究では多様な細胞を培養する必要がある。しかし人材不足に加え、体内にあるのと近い状態に保たれているかなど細胞の質にばらつきが出る課題がある。


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