南海トラフ全域へ警戒情報、政府 前震観測、住民に備え要請 

南海トラフ巨大地震の対策を検討する関係省庁会合=26日午後、内閣府

 政府は26日、前震が観測されるなど南海トラフ巨大地震の発生可能性が平時より高まったと判断できる場合、新たに「南海トラフ地震に関連する情報」を発表し、被害が想定される全域の住民に警戒を呼び掛けることを明らかにした。同日の関係省庁会合で気象庁が示した。11月1日から運用を始める。

 駿河湾周辺を震源とする東海地震の防災対応については、地震予知に基づく情報発信を当面取りやめる。首相が「警戒宣言」を出して鉄道の運行を停止させるといった制度は存続するが運用を事実上凍結する。

 関連情報の発表は、南海トラフ巨大地震の新たな防災対策が定まるまでの暫定的な対応との位置付け。


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