東芝会計「虚偽記載ある」 監視委委員が検査主張 

東京都港区のビルの屋上に掲げられた東芝の看板

 米原発事業で巨額の損失を計上した東芝の2017年3月期の会計処理について、証券取引等監視委員会の一部委員が「有価証券報告書に重要な虚偽記載がある」と指摘した文書を作成し、検査実務を担う事務局幹部に配布して早期に検査に着手するよう主張していることが23日、関係者への取材で分かった。

 事務局の検査結果を受けて刑事告発や課徴金勧告の可否を最終判断する委員が、現場サイドに検査の実施を迫るのは極めて異例。事務局には慎重な意見も強く、検査が実現するかどうかは不透明だ。

 文書配布の背景には、監視委の存在意義が疑問視されることへの危機感があるとみられる。


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