平和希求の大田元知事追悼、沖縄 県民葬、基地問題訴え 

沖縄県宜野湾市で営まれた大田昌秀元沖縄県知事の県民葬=26日午後

 太平洋戦争末期の沖縄戦に学徒動員された悲惨な体験を基に平和を訴え続け、6月に92歳で死去した大田昌秀元沖縄県知事の県民葬が26日、宜野湾市で営まれた。翁長雄志知事や安倍晋三首相らが参列し、追悼。大田氏は、米軍用地の強制使用を巡る代理署名を拒否し沖縄に集中する基地の問題が国政で取り上げられるきっかけをつくった。

 安倍首相は追悼の辞で「大田氏が心を砕いた沖縄の基地負担軽減に引き続き全力を尽くしていく」と強調。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対し、政府と対立する翁長氏は県民葬後、記者団に「現実の政治は言葉通りではない」と批判した。


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