鹿児島の大崎事件、再審決定 「殺害行為なかった疑い」 

大崎事件で殺人罪などに問われ服役した原口アヤ子さんの再審開始が認められ、鹿児島地裁前で垂れ幕を掲げる弁護士ら=28日午後

 鹿児島県大崎町で1979年、農業中村邦夫さん=当時(42)=の遺体が見つかった「大崎事件」の第3次再審請求審で、殺人などの罪で服役した義姉の原口アヤ子さん(90)の裁判のやり直しを認めた鹿児島地裁は28日、有罪認定の根拠となった共犯者らの「自白」について、捜査機関による誘導の可能性を指摘した。その上で「原口さんの関与を裏付ける客観的証拠はなく、殺害行為がなかった疑いが否定できない」と判断した。

 地裁は、共犯とされた原口さんの元夫(故人)の再審開始も認めた。

 原口さんの再審開始決定は、1次請求時の2002年の鹿児島地裁決定に続き2度目。


  • LINEで送る