各党幹部、都内で第一声 議会改革訴え 

東京都議選が告示され、候補者の街頭演説を聞く人たち=23日午前、東京・有楽町

 東京都議選が告示された23日、各党党首らは都内で第一声を上げ、豊洲市場への移転問題や都議会改革などを巡り、舌戦を繰り広げた。

 自民党の二階俊博幹事長は北区で「東京都はたくさんの問題を抱える。都議会の責任は重大だ」と強調。小池百合子都知事や小池氏が率いる地域政党「都民ファーストの会」に言及せず「今までにないような選挙だ」と厳しさをにじませた。

 公明党の山口那津男代表はJR目黒駅前で「小池都政をどう前に進めるか、歯車を合わせることができるかが問われる選挙だ。都知事だけで都政は進められない。公明党は小池知事と協力し、都政を着実に前に進めていきたい」と訴えた。

 共産党の志位和夫委員長は新宿駅西口で「人の心の中を処罰する共謀罪を数の暴力で成立させた政権は許せない。共産党が東京で躍進することで、国政を私物化し憲法を壊す安倍政権に最初のレッドカードを突きつけよう」と呼び掛けた。

 民進党の蓮舫代表はJR中野駅前で、国政も都政も「議会での議論が封じられている」と非難。豊洲移転に触れ「財政を誰が担うか、しっかり議論できる人が都議会に送られるべきだ。民進党に託してほしい」と声を張り上げた。

 「都民ファーストの会」の小池代表(都知事)は渋谷区で「ボス政治や忖度政治が横行してきた。見える化ではなく、隠してきた古い議会はもういらない。新しい議会に変えるチャンスだ。情報公開を進めていく」と強調した。

 地域政党「東京・生活者ネットワーク」の西崎光子代表は世田谷区で「自民党が支配してきた都議会を変える。豊洲問題で小池知事が新方針を示したが、中身を詰める議論が必要だ」と述べた。

 日本維新の会の松井一郎代表は大田区のJR蒲田駅前で「選挙に勝つために小池さんにすり寄った集団では政策はまとまらない。税金の無駄遣いを許さないアイデンティティーを持った維新の議員を都議会で働かせて」と演説した。

 社民党の吉田忠智党首は世田谷区で「小池知事は、豊洲移転と築地の活用という訳の分からない方針を慌てて決めた。都民ファーストではなく、選挙ファーストだ」と小池都政を批判した。


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