米大学教授のW・シャル氏が死去 広島、長崎被爆地で遺伝調査 

死去したウィリアム・シャル氏

 広島、長崎への原爆投下後、米政府が設置した原爆傷害調査委員会(ABCC)の一員として被爆者の大規模な遺伝調査をした米テキサス大名誉教授ウィリアム・シャル氏が現地時間20日、肺がんのため米南部テキサス州ヒューストンで死去した。95歳。22日に複数の関係者が明らかにした。

 太平洋戦争から復員後に遺伝学者となり、1949年に広島のABCCに赴任。広島、長崎の新生児約7万人を対象に遺伝調査をし、両親の被爆と子どもの発育状況の因果関係など、放射線が子どもたちに与える影響を調べた。

 米帰国後、集めた資料を広く公開した。


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