講談社が大江健三郎全集を刊行 “禁断の作品”初の書籍化 

「大江健三郎全小説」

 講談社(東京都文京区)は24日、来年7月から大江健三郎さん(82)の全集「大江健三郎全小説」全15巻の刊行を始めると発表した。1961年に文芸誌に掲載された後、右翼団体からの抗議を受け、事実上“禁断の作品”となっていた「政治少年死す」が初めて書籍化されるほか、入手困難な約10編の中短編も収録する。

 57年、東京大在学中の22歳でデビューしてから60年。日本の現代文学の最前線を走り続けてきたノーベル文学賞作家のほとんど全ての小説が収められ、その全貌を知ることができる。

 「政治少年死す」は、文芸誌「文学界」(文芸春秋)の61年2月号に掲載された。


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