2017年3月30日 02:06 | 無料公開
ごく小さな粒子状の大気汚染物質が引き起こす健康被害によって、世界で年に345万人が死亡しているとの推計結果を、中国や英国の研究チームが29日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。 この汚染物質は自動車や工場、発電所などから発生する微小粒子状物質「PM2・5」。吸い込むと肺がんや心筋梗塞のリスクが増す。 死者のうち41万人は、汚染物質が風に乗って他の地域に運ばれて起きる越境汚染が原因とみられる。特に中国の汚染による影響が大きく、日本や韓国を含む東アジアを中心に6万5千人が死亡する原因となっていた。遠く離れた米国や欧州にも影響が及んでいた。