香川・豊島の産廃撤去完了 期限直前、計90万トン超 

産業廃棄物処分地(奥)から搬出された産廃や汚染土壌などを積み込み、豊島を出航する最後の運搬船=28日午後3時18分、香川県土庄町(共同通信社ヘリから)

 大量の産業廃棄物が不法投棄され「ごみの島」と呼ばれた瀬戸内海の豊島(香川県土庄町)で28日、産廃の島外撤去が完了した。県は2000年6月に地元住民と合意した公害調停に基づき、約14年かけて計約90万8千トンの産廃・汚染土壌を搬出した。今年3月末が撤去期限だった。近くの直島(同県直島町)で焼却・溶融する無害化処理も5月末に終える。

 一方、産廃処分地の整地の見通しは立っておらず、地下水の浄化も22年度までかかる予定で、原状回復に課題は残る。

 香川県の浜田恵造知事は現地で「この日を迎えられ感慨無量だ。節目ではあるが、無害化処理を一日も早く終えたい」と述べた。


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