死刑破棄2件で検察上告 裁判員裁判の結論変更に不服 

 大阪高検は23日、裁判員裁判で審理された一審の死刑をいずれも無期懲役に減刑した大阪・ミナミの通り魔殺人事件の礒飛京三被告(41)と、神戸市の小1女児殺害事件の君野康弘被告(50)に対する大阪高裁判決を不服として、それぞれ最高裁に上告した。

 2件の高裁判決は別の裁判長が審理。大阪・ミナミ事件では9日、計画性の低さや精神障害の影響を重視し「犯行態様の残虐さを考慮しても死刑適用をためらわざるを得ない」と判断した。

 神戸市の小1女児殺害事件では10日、被害者1人での量刑傾向から「犯行の偶発性を否定できず、死刑が許容されるとはいえない」とした。


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