大川小、二審も市側に賠償命令 震災津波で児童犠牲、仙台高裁

大川小津波訴訟の控訴審判決で、「勝訴」などと書かれた垂れ幕を掲げる遺族=26日午後、仙台市

 東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市立大川小の児童23人の遺族が、市と県に約23億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁(小川浩裁判長)は26日、一審判決に続き、市と県に賠償を命じた。

 一審仙台地裁判決は地震発生後、現場にいた教職員が児童を適切に避難させなかったとして過失を認め、市と県に約14億2600万円の賠償を命令。遺族側、市側とも控訴し、高裁では、一審が不備を認めなかった震災前の市や学校の防災体制が主な争点になった。

 同小では津波で児童74人と教職員10人が犠牲になった。


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