文科省の介入「前代未聞」と批判 前川前次官、講演で

長野市で講演する文科省の前川喜平前事務次官=21日午後

 文部科学省の前川喜平前事務次官は21日、長野市で講演し、名古屋市立中の授業で語った内容の報告を文科省が名古屋市教育委員会に求めた問題に関し「個別の教育内容について、文科省は介入しない。質問状を送り付けたのは前代未聞で、不当な支配に当たると思っている」と批判した。

 前川氏は会場からの質問に答える形で「文科省が自ら要請することはあり得ず、政治家の影響だと分かった。質問という形だが、萎縮や威嚇の効果を狙っている」と指摘。文科省の対応には「情けない。現場を不当な政治的介入から守るのが仕事なのに、教育行政として果たすべきことを果たしていない」と述べた。


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