重力波望遠鏡にサファイア鏡搬入 飛騨に建設中のかぐら、観測の鍵 

重力波望遠鏡「かぐら」のサファイア鏡(東京大宇宙線研究所提供)

 東京大と富山大などは9日、岐阜県飛騨市に建設を進めている重力波望遠鏡「かぐら」に、観測の鍵となる部品「サファイア鏡」を搬入した。今後、計4枚を設置して2019年の本格稼働を目指す。

 鏡は直径22センチ、厚さ15センチの円柱形で、重さ23キロ。無色透明の人工サファイアの単結晶を研磨して作った。1辺3キロのL字形の地下トンネルを走る真空パイプに設置し、パイプ内に放ったレーザー光を反射させて重力波による空間のゆがみを検出する。

 サファイアは極低温まで冷やすと振動が少なくなるため、レーザー光を反射させた際にわずかな空間のゆがみをキャッチしやすくなるという。


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