重力波捉えるサファイア鏡公開 「かぐら」心臓部、東大と富山大 

重力波望遠鏡「かぐら」のサファイア鏡。反射面に赤い保護フィルムが貼られている(東京大宇宙線研究所提供)

 東京大と富山大は8日、2019年の本格稼働を目指す重力波望遠鏡「かぐら」(岐阜県飛騨市)の心臓部となる人工サファイアの鏡を富山大で公開した。サファイアは極低温まで冷やすと振動が少なくなり、レーザー光を反射させてわずかな空間のゆがみをキャッチするのに向いている素材だ。

 重力波観測ではノーベル物理学賞を受賞した米チームに先を越されたが、かぐらが世界の観測網に加わることで重力波天文学がさらに進展すると期待される。富山大の山元一広准教授は「サファイア鏡は最重要部品の一つ。かぐらの完成に大きく近づいた」と話している。


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