松前藩最古のアイヌ宛文書発見 ロシアの図書館で 

江戸時代に松前藩がアイヌ有力者ションコに送った文書(ロシア・サンクトペテルブルクの国立図書館所蔵、東京大学史料編纂所提供・共同)

 【モスクワ共同】江戸時代の1778(安永7)年に、当時の松前藩が北海道東部のアイヌ民族の有力者に宛てた文書がロシア・サンクトペテルブルクの国立図書館に保存されているのを東京大史料編纂所などの研究チームが発見した。松前藩がアイヌに送った文書としては最古の原本とみられ、松前藩のアイヌ政策を知る上で貴重な史料となる。

 文書は松前藩の「蝦夷地奉行」が「ノッカマップ」(現在の根室市)のアイヌ有力者ションコに宛てたもの。内容は(1)けんか・口論の禁止(2)アイヌと和人が交易で使う小屋の火の元の用心―など4項目から成り、これらを守らなかった場合は処罰するとしている。


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