腹腔鏡を開腹と報酬請求、埼玉 基準満たさず、草加市立病院 

記者会見する草加市立病院の高元俊彦病院事業管理者(左)と田中和明草加市長=16日午後、埼玉県草加市役所

 埼玉県の草加市立病院は16日、2012年以降に実施した子宮がんの腹腔鏡手術69件について、医師の配置など保険適用に必要な国の基準を満たしていなかったため、開腹手術として診療報酬請求していたと発表した。請求額は計約1億円で、返還を検討するとともに、基準を満たすまで腹腔鏡手術を中止するとしている。

 病院は「基準を満たして手術しなければいけなかった」としながらも「保険請求上の問題で、不当な医療ではない。これまで医療事故や重篤な合併症はない」と主張している。

 病院によると、非常勤の男性医師(48)が、子宮体がん58件、子宮頸がん11件の腹腔鏡手術を実施した。


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