林芙美子文学賞大賞に小暮さん 岡山市のフリーライター 

 北九州市は6日、「放浪記」などの作品で知られる作家林芙美子の名を冠した「林芙美子文学賞」の第4回大賞に、岡山市のフリーライター小暮夕紀子さん(57)の小説「タイガー理髪店心中」を選んだと発表した。賞金100万円が贈られ、3月17日発売の雑誌「小説トリッパー」に掲載される。

 作品は、一人息子を亡くした老夫婦の絆や、ふとしたところに潜むもろさを描き、老いについて探った。作家の角田光代さんら選考委員は「老夫婦の日常をサスペンスに満ちてかつユーモラスに描いた」と評価したという。小暮さんは「これから新しいスタートを切れるという気持ちでいっぱいです」とコメントした。


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