輸血で感染、80代女性が死亡 E型肝炎ウイルスは世界初 

E型肝炎ウイルス(国立感染症研究所提供)

 多発性骨髄腫の治療を受けていた80代の女性が血液製剤の輸血を通じてE型肝炎ウイルスに感染し、約100日後に劇症肝炎で死亡していたことが31日、分かった。日赤が厚生労働省の有識者会議で報告した。輸血でE型肝炎ウイルスに感染し、死亡したケースは海外でも例がないとしている。

 日赤によると、女性は昨年7月に輸血を受け、10月には肝機能の数値が悪化したため、抗がん剤投与が中止された。いったん快方に向かったことで抗がん剤治療が再開されると、容体が悪化。11月に亡くなった。抗がん剤による肝機能低下にウイルス感染が加わり、複合的な要因で劇症肝炎を発症したとみられる。


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