宮城・大川小控訴審、4月に判決 遺族和解応じず、仙台高裁 

 東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市立大川小の児童23人の遺族が、市と県に損害賠償を求めた訴訟の控訴審が23日、仙台高裁で結審した。判決は4月26日。

 双方の代理人弁護士によると結審後、小川浩裁判長が双方の和解の意思を尋ねたが、遺族側が応じなかった。市側代理人は「和解を望んでいたが、残念だ」と話した。

 弁論では、双方が主張を整理した準備書面を提出。遺族側は「学校や市は津波を想定した危機管理マニュアルを整備する義務を怠っており、過失は重大」と指摘した。市側は「当時の科学的知見では津波襲来を予見できず、マニュアルに不備はない」と主張した。


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