日銀、大規模な金融緩和を維持 物価目標実現へ下支え 

金融政策決定会合のため、日銀本店に入る黒田総裁=23日午前

 日銀は23日、金融政策決定会合を開き、現行の大規模な金融緩和策を賛成多数で維持した。物価上昇率2%目標の実現が遠く、緩和策を続ける必要があると判断した。短期金利をマイナス0・1%、長期金利を0%程度に抑え、景気を下支えする。

 会合後に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2018年度の経済成長率の見通しを従来の1・4%、物価も1・4%に据え置いた。物価上昇率2%目標の達成時期も「19年度ごろ」を維持した。直近の物価上昇率は0・9%で、好調な海外経済を背景に輸出や設備投資が伸びているが、春闘の賃金交渉など今後の経済動向を見極める。


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