福島県、甲状腺がん患者把握漏れ 全子ども対象検査 

 東京電力福島第1原発事故の健康影響を調べる福島県の「県民健康調査」検討委員会が25日、福島市内で開かれた。県内の全ての子どもが対象の甲状腺検査を巡り、一部の委員から、県が把握していない甲状腺がんの手術例が1例あると指摘があった。今年3月にも当時4歳の男児の甲状腺がんを県が把握していなかったケースが明らかになっており、実態把握を求める声が強まりそうだ。

 指摘したのは金地病院(東京)の清水一雄名誉院長。清水氏は今年秋、同病院で、福島県からの避難者に甲状腺がんの手術を行った。患者は2011年度から始まった県の検査を1巡目に受けた後、検査を受けていない。


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