中国、南京被害強調し対日けん制 80年式典、習氏は演説せず 

13日、中国江蘇省南京市の南京大虐殺記念館で行われた式典で黙とうする参加者(新華社=共同)

 【南京共同】旧日本軍の中国・南京占領から80年の13日、中国政府は江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」で、犠牲者を追悼する恒例の国家式典を開いた。兪正声・人民政治協商会議主席が演説し「30万人の同胞が殺害され、無数の女性と子どもが踏みにじられた」と主張、歴史問題で日本をけん制した。

 習近平国家主席が2014年以来出席したが、演説はしなかった。改善の流れが出てきた日中関係に一定の配慮をしたとみられる。

 兪氏は日本側に「軍国主義の歴史を直視」するよう要求した上で、「日中は平和と友好、協力という大方針の下、共に人類の平和に貢献すべきだ」と呼び掛けた。


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