ゲノム編集技術で血液病治療 欧州で来年、臨床試験へ 

 【ワシントン共同】スイスの医療ベンチャー「クリスパー・セラピューティクス」は7日、遺伝子を自由に改変できるゲノム編集技術を使い、遺伝性の血液病サラセミアの治療を目指す臨床試験を欧州で申請したと発表した。来年にも開始したいとしている。

 サラセミアは、血液の成分の赤血球に含まれるヘモグロビンの異常が原因で貧血症状などを引き起こす。患者は定期的な輸血が必要となる。

 同社は、効率良く遺伝子改変を起こす「クリスパー・キャス9」と呼ばれるゲノム編集技術を利用。患者の赤血球のもとになる造血幹細胞の遺伝子を改変し、症状を軽くするタイプのヘモグロビンを増やすことを目指す。


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