58年かけ漢文大系完結へ 来年5月、全120巻 

来年5月に完結する「新釈漢文大系」

 論語など四書五経から史記まで中国古典の代表的文献を網羅した「新釈漢文大系」(明治書院)全120巻が、来年5月に刊行される「白氏文集 十三」で完結することが17日、分かった。1960年に第1巻「論語」を刊行して以来、58年をかけた大事業だ。

 思想、歴史、文芸まで幅広く収めたシリーズは累計160万部を刊行。研究者や歴史愛好家、作家らに愛用されてきた。

 編者を務めた漢文学者の故内田泉之助は、60年の季報第1号に「恐らくはこれが世に全本の漢文注釈書を送る最後の事業」「どの一つをとっても、わが国の伝統文化を培養してきた基本的な漢文典籍である」との言葉を寄せている。


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