秋田・雄物川にゼニタナゴ生息 絶滅危惧種、水中のDNAで確認 

雄物川で見つかったゼニタナゴ。上が雌で下が雄=2016年10月(杉山秀樹・秋田県立大客員教授提供)

 秋田県立大と神戸大などの研究グループは14日、絶滅危惧種であるコイ科の淡水魚ゼニタナゴの成魚を、秋田県の雄物川で確認したと発表した。川の水に流出した微少なDNAを調べる「環境DNA分析」の手法を使って発見したといい、雄物川で見つかったのは11年ぶり。同日付の国際科学誌に掲載された。

 秋田県立大生物資源科学部の杉山秀樹客員教授によると、ゼニタナゴはかつて東北や関東の大きな川に広く生息していたが、大型外来種の影響を受け、近年は岩手、宮城などのため池や用水路といった狭い水域でしか確認されていなかった。環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている。


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