潜伏キリシタンの慰霊式、長崎 世界遺産審査控え 

慰霊式で潜伏キリシタンや外国人宣教師をしのび、聖歌を歌うカトリック信徒ら=3日午後、長崎市の枯松神社

 江戸幕府の禁教令下で布教活動をした外国人宣教師をまつる長崎市の枯松神社で、信仰を守り続けた潜伏キリシタンの思いを受け継ぐ住民らが3日、当時の人々を慰霊する式を開いた。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本)の世界文化遺産への登録審査を来年に控え、慰霊式は関連行事として注目されている。

 信者の中には、信仰が発覚しないよう仏教徒と偽り、明治時代初期に禁教令が解かれた後も教会に復帰しなかった人も多い。慰霊式には子孫らも参加し、弾圧下で代々伝わってきた祈りの言葉「オラショ」を奉納した。


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