“ハリウッド進出”に喜び 津軽三味線の吉田兄弟 

アニメ映画の日本語吹き替え版で、主題歌を演奏した津軽三味線デュオの吉田兄弟=東京都内

 三味線、折り紙などの日本文化を題材にした米国のアニメ映画「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」の日本語吹き替え版で、津軽三味線デュオの吉田兄弟が主題歌の演奏を担当している。2人は「アニメの主人公が三味線を持っているなんて。すごい時代が来た」と、三味線の“ハリウッド進出”を喜んだ。

 人形を少しずつ動かして撮影するストップモーションアニメで世界的に有名なスタジオライカの作品。昔の日本を舞台に、三味線の音色で折り紙を操る少年クボの冒険を、美しい映像で描いた。

 クボが三味線を構えた姿や、弾くときのしぐさなどは、2人の目から見ても全く違和感がなかったという。兄の良一郎は「三味線についてちゃんと研究して、表現してくれている。改めて日本の良いところを発見できる作品です」と話す。

 2003年の全米デビュー以来、三味線の普及を願って海外でも積極的に公演してきた。特に米国では「演奏する人が増え、こうして映画の題材にもなった。自分たちの活動がやっと実ってきたと感じる」と弟の健一。

 主題歌となったビートルズの「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」は、過去のライブでも演奏した「三味線と相性のいい曲」だ。2人は「津軽三味線の魅力である力強さと、アドリブ感を味わえるアレンジにした。映画と一緒に楽しんでください」とアピールした。

 映画は18日公開。


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