山形大、ペルーの遺跡で人骨発見 宗教儀礼の犠牲者か 

南米ペルーのシカン遺跡で発見された人骨(山形大学提供)

 古代アンデス文明の一時期を形成する「シカン文化」の中心地だったとされる南米ペルーのシカン遺跡で、人骨約10体を発見したと山形大の研究チームが19日、明らかにした。大雨や洪水被害を乗り越える宗教儀礼の犠牲者の可能性があるとしている。

 シカン文化はペルー北部沿岸で約千年前、高度な冶金技術や貿易で栄えた。研究チームはアメリカ、ペルーと共同で8~9月に遺跡を発掘調査。深さ約5メートルの地点で、25~30歳の男性と推測される人骨を見つけた。地層の状況から死亡したのは大雨や洪水の最中か直後とみられ、意図的に傷つけられた痕があることから儀礼の犠牲者と考えられるという。


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