弁護士刺殺、県への賠償請求退け 秋田地裁 

弁護士刺殺訴訟の判決のため、秋田地裁に向かう遺族(手前)ら=16日午後

 秋田市で2010年、弁護士津谷裕貴さん=当時(55)=が自宅で男に刺殺されたのは、臨場した秋田県警の警察官に不手際があったからだとして、遺族が県と男に計約2億2300万円の損害賠償を求めた訴訟で、秋田地裁(斉藤顕裁判長)は16日、男に賠償を命じる判決を言い渡した。県への請求は退けた。

 事件を巡る県警の一連の対応に過失があったかが主な争点だったが、斉藤裁判長は「秋田県警の警察官が被害者を侵入者と認識したとしても、不合理とは言えない」として、現場の対応に違法性はなかったと指摘した。


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