重文の宣教師館など公開 明治学院の洋風建築 

れんが造りと木造の調和が美しい「記念館」=東京都港区(学校法人明治学院提供)

 東京文化財ウィーク期間中の11月1日から3日まで、東京都港区の学校法人明治学院白金キャンパスで、国指定重要文化財を含む明治・大正期の貴重な洋風建築3棟が一般公開される。学外者が内部を見学できるのは毎年この期間中だけだ。

 重文の「インブリー館」は明治学院で教える宣教師の住宅として1889年ごろに建てられた。米国で当時流行した様式に倣う木造2階建てで、細かい外壁仕上げが施されている。館の名前はここに長く住んだインブリー博士にちなむ。

 ネオゴシック様式の「記念館」(90年)は教室や図書館が置かれていた建物で、れんが造りと木造の調和が美しい。当初は1、2階ともれんが造りだったが、建設4年後の大地震で破損し、2階が木造に改築された。

 日本で多くの西洋建築を手掛けたヴォーリズ建築事務所(当時は合名会社)による礼拝堂は1916年に落成。現在のパイプオルガンは、バッハが生きた17、18世紀の工法を復活、再現している。

 入場無料。学生ガイドによる見学ツアーが1日と3日の午前11時、午後1、2時、2日の午前11時と午後2時にある。また2日には、礼拝堂で大学生のパイプオルガン演奏会(無料、事前予約不要)、記念館でオルガニスト長谷川美保さんによるリードオルガン演奏会(無料、指定席は事前予約必要、立ち見席の整理券は当日配布)がある。問い合わせは学校法人明治学院、電話03(5421)5230。


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