水俣条約会議から坂本さん帰国 被害撲滅訴え「頑張ったよ」 

 スイス・ジュネーブで開かれた「水銀に関する水俣条約」第1回締約国会議に参加し、水銀被害撲滅を訴えた胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん(61)=熊本県水俣市=が1日、福岡空港に帰国した。地元で待つ同じ病を患う仲間に「『頑張ってきたよ』と伝えたい」と語った。

 支援者に車いすを押されて空港ロビーに姿を見せた坂本さんは、疲れ気味の表情。それでも時折笑みを浮かべ「(会議が無事に終わって)ほっとした」と話し、肩の荷が下りたようだった。

 会議は9月24~30日まで開催。滞在中、演説などを通じて「水俣病は終わっていません。水銀のことをちゃんとしてください」と世界へ訴えた。


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