作業員被ばく事故原因を最終報告 保安規定に抵触の恐れ 

 日本原子力研究開発機構は29日、大洗研究開発センター(茨城県大洗町)で起きた作業員被ばく事故の最終報告書を、原子力規制委員会に提出した。貯蔵容器に入れた放射性物質が飛散したのは、接着剤の樹脂が放射線で分解され、ガスが発生したことが原因だとした。保管方法は不適切で、保安規定に抵触した恐れがあると判断。管理手法を見直し、年内をめどに運用を始める。

 事故は6月に発生。作業員が貯蔵容器を点検で開けたところ、中にあったビニールバッグが破裂。粉末状のプルトニウムなどが飛散して5人が内部被ばくした。貯蔵容器は21年にわたって一度も開封していなかった。


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