柏崎刈羽原発「合格」先送りへ 再稼働見通せず、規制委審査 

原子力規制委の定例会合で、東電柏崎刈羽原発について議論する田中俊一委員長(左)ら=13日午前、東京都港区

 原子力規制委員会は13日の定例会合で、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働に向けた審査を行い、福島第1原発事故を起こした東電に原発事業者としての適格性があるかなどを議論した。当初予定していた、事実上の合格証に当たる審査書案の取りまとめは先送りする。

 関係者によると、規制委は、退任が18日に迫る田中俊一委員長の任期中に「合格」させる方針を固めたが、東電の適格性の議論が不足しているとの批判が高まり断念。当初、東電に厳しい姿勢だった規制委の方向性が田中氏の退任前に審査を巡り二転三転したことで組織の信頼性に厳しい目が向けられそうだ。


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