大隅さんが基礎科学財団を設立 若手研究者を支援 

 昨年のノーベル医学生理学賞を受賞した東京工業大栄誉教授の大隅良典さん(72)が12日、都内で記者会見し、次世代の研究者を育て、基礎科学を一般市民に知ってもらうための財団を設立したと発表した。

 名称は「大隅基礎科学創成財団」。大隅さんが1億円を出した。今後寄付を募って20億円の財源を目指す。生物学などの分野で若手研究者を支援するほか、子どもと研究者の交流事業を行う。

 大隅さんは「大学の予算が削られて日本の研究力が低下している」と指摘。「将来を考えると深刻な事態に陥っている。研究者を取り巻く閉塞感を取り払うことにつながればと願っている」と話した。


  • LINEで送る