文化庁、国宝の複製品貸し出しへ 古墳もVR映像体験 

 文化庁は来年度、先端技術を使った国宝などの精巧な複製品や、古墳の内部の様子などを疑似体験できるバーチャルリアリティー(VR)映像を制作し、国内外の展示施設に貸し出す事業に乗り出す。来年度予算の概算要求に、関連事業費と合わせ12億円を盛り込む。

 企業が社会貢献事業として複製品やVRを制作する例はあったが、公開の機会は限られていた。新事業では当初から各地への貸し出しと展示を目的に制作。劣化防止のため公開が制限される美術品や、移動展示ができない遺跡などに親しんでもらう。

 複製品やVRの制作に当たる事業者は、来年度に公募する。文化財の選定も事業者に委ねる。


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