池袋で大林監督の映画祭 “幻のドラマ”含め33作品 

インタビューで、映画祭を前に思いを語る大林宣彦監督

 「時をかける少女」「異人たちとの夏」をはじめ大林宣彦監督(79)の作品を一挙に上映する「ワンダーランドの映画作家 大林宣彦映画祭2017」が9月3~17日、30日に東京・池袋の新文芸坐で開かれる。

 劇場映画デビュー作「HOUSE/ハウス」の公開40年や佐賀県唐津市が舞台の最新作「花筐」完成を記念し、さらに、がんで闘病中の大林監督を励まそうと映画評論家の樋口尚文さんらが企画した。

 上映されるのは、1960年代の個人映画の代表作から、2014年の「野のなななのか」まで半世紀を超す監督作品から厳選した33作品。

 「転校生」「時をかける少女」など故郷の広島県尾道市を舞台にしたヒット作をはじめ、83年に放送されファンにとって“幻のテレビドラマ”とされる沢田研二さん主演の「恋人よ われに帰れ」も含まれる。12月公開予定の「花筐」の特別予告編も上映する。

 樋口さんが聞き手となって、秋吉久美子さん、中江有里さん、大場久美子さん、常盤貴子さんらをゲストに迎えるトークイベントも実施する。

 映画祭を前に大林監督は「昨年8月、余命3カ月と宣告されたが、幸い薬が効き、今は次の作品も考えています。この映画祭はこれまでの仕事の集大成。体調が良ければ、自分の映画をこっそり客席から見てみたい。生きている限り、映画と共に生きようと思っています」と語った。

 問い合わせは新文芸坐、電話03(3971)9422。


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